■2024/10/28 Race Report
2024 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第8戦
第56回 MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿
JSB1000クラス レースレポート
予選 / 20番手(2分08秒106)
Race1 / DNF
Race2 / 10位(2分08秒418)
2024年全日ロードレース選手権最終戦となる、第8戦鈴鹿ラウンドが10月24日に鈴鹿サーキットにて開幕、佐野にとって馴染みの深いサーキットであり今年最後のレースである今大会、少しでも上の順位でレースを締めくくるべくレースウィークを迎えた。
今大会は事前テストが設定されていなかった為、木曜日から走行が始まった。鈴鹿でのレースは7月に行われた鈴鹿8時間耐久ロードレース以来。そのためまずはその鈴鹿8耐でのセッティングで 1本目の走行を開始した。中古タイヤでスタートしたものの2分9秒702と悪くない滑り出しだった為、2本目はタイヤを新しいものに交換しアタックすることに。結果2分9秒185へタイムを更新することに成功、2日目は更にセッティングを詰めていくことになった。そして迎えた2日目だったが、 1本目の走行2周目でマシンに異変が。ピットに戻って調整するもマシンの異変は改善せず。ここから原因究明、調整、部品交換等を行いつつ走行を繰り返したものの症状は改善せず2日目を終えることとなってしまった。
ウィーク3日目の土曜日、チームは予選に向けマシンのエンジンとスロットルボディ交換を決行。重整備ではあったが、この整備を午前9時半過ぎから開始される予選に間に合わせた。トラブルは改善し、佐野は2分8秒585へタイムを更新。予選終了間際に転倒を喫してしまったものの、ライダーに大きな怪我はなく、またマシンに大きな損傷もなかったため、このマシンでRace1を戦うこととなった。
Race1は13時30分に開始された。20番手からスタートした佐野は追い上げるべくプッシュしていく。しかしレース開始早々の4周目、再びマシントラブルが発生してしまった。回転数が上がらず速度が出ない。それでもなんとかゴールまで走り切りたいと考え、すぐにピットには戻らずマシンの様子を見ながら走行を続けたもののマシントラブルが改善することはなく、7周を終えたところでこのまま走り続けるのは危険と判断しピットイン。最終戦Race1は残念ながらリタイアとなってしまった。
気持ちを切り替え迎えたレースウィーク最終日の日曜日、今年最後のレースとなるRace2はTカーで戦うことを決めた佐野とチームは、足廻りの部品をメインカーからTカーに組み替え、朝のフリー走行に臨んだ。15分間という短い時間ではあったが、セッティング調整に時間を目一杯使い走行を終える。
Race2は予選時の2番目タイムを元に決められており21番手からスタートとなった。スタートは成功、1周目で14番手へジャンプアップする素晴らしい追い上げを見せる。その後レースは転倒が相次ぐ難しいレースとなるが、佐野は良いペースを保ったまま走り続けた。そんな中10周目で複数台が絡むクラッシュが発生、11周目でセーフティカーが導入されることに。セーフティカー先導中はポジション前後の選手との距離は詰まるため、自分が後ろの選手にパスされる確率が上がるが、同時に自分が前をパスできる確率も上がるため、流れを上手く掴む必要がある。今回セーフティカーが解除されたのは残り3周を迎える直前であった。3周という超スプリントレースへと様相を変えたRace2は激しいポジション争いが始まり、佐野は1つポジションを落とすも、残り2周で1台パス、更にラストラップでも1台パスする追い上げを見せた。結果Race2は10位、目標としていたトップ10でレースを締めくくることとなった。
◆佐野優人コメント
このレースウィークは、驚くほどに流れが悪かったです。ウィーク初日の時点ではセッティングを詰めていけばレースは行けるぞ、と考えていたのですが、2日目はトラブルが出てしまいほぼ走れませんでした。3日目はエンジン載せ換えとスロットルボディ交換をして予選を走ることが出来たけれど、走りに違和感がありました。でもタイムは出たのでRace1はそのまま走らせたんですが、結局トラブルが出てリタイアとなってしまいました。
マシントラブルの原因が掴めなかったので、Race2は早めにTカーでR走ることを決めて足廻りを載せ替えました。セーフティカーに助けられたこともあり10位に入ることが出来たけれど、本当はもう 1台パスしたかった。でもタイヤが限界に近かったので抜ききれませんでした。それでも土曜日までの流れを思うと、ウィーク最終日でよくここまで立て直せたな、とも思うのでそういう意味ではRace2の順位は悪い結果ではなかったと思っています。
今年1年間、一緒に戦ってくれたチーム、応援してくれたファンや関係者、スポンサーの方々、そして家族には本当に感謝しています。ありがとうございました。
来季については現在まだ調整中ですが、決まり次第発表させていただく予定です。
これからも応援よろしくお願いいたします。
■2024/9/30 Race Report
2024 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第7戦
スーパーバイクレース in 岡山 JSB1000クラス レースレポート
予選 / 11番手(1分32秒529)
決勝 / 14位(1分33秒588)
全日本ロードレース選手権第7戦、岡山ラウンドが9月27日(金)に岡山県美作市にある岡山国際サーキットにて開幕した。このサーキットは全長約3.7kmほどの全日本ロードレース選手権が行われるサーキットの中では比較的距離が短めのコース。中低速コーナーが多く、ライダーの技量はもちろん、マシンのセッティングでも差が出やすいコースだ。1週間と少し前に行われた事前テストでは、前戦でのセットのマシンを持ち込み、チームとマシン調整をしながら走り込んだ佐野。レースに向けて良い流れを掴んでレースウィークを迎えていた。
レースウィーク初日、ART合同走行は2本行われた。事前テストで走り込んだ中古のタイヤを使用して走り出すと、すぐにテストで記録したタイムに近いタイムを記録する。セッティングの方向性は良いと判断した佐野は、更にマシンの微調整をした上でタイヤを変えタイムアタックに挑んだ。すぐに32秒台タイムを記録すると、その後も良いアベレージタイムで周回し、予選、決勝に向けての手応えを感じながら金曜日を終えた。
予選は土曜日の午後から行われた。今回の予選はノックアウト方式のためQ 1でTOP10に入るとQ2に進出し、再度タイム計測しグリッドの順位を争うことができる。佐野はTOP 10入りを目指してタイムアタックするも、TOP3がレコードタイムを記録するハイレベルな戦いに。結果、惜しくも 1分32秒529で11番手にて予選を終えることとなった。
最終日となった日曜日、朝に行われたフリー走行では、決勝に向け最終調整をするべく走り出したものの転倒を喫してしまう。佐野に大きな怪我はなかったもののマシンにはダメージがあり、決勝までに修復は不可と判断し、決勝はTカーで戦うこととなった。
迎えた決勝、24周のレースのスタートはまずまずだったものの集団に飲まれてしまい1周目でいくつか順位を落としてしまう。プッシュする佐野だが思うようにペースを上げることができす、6周目では19番手に。しかしその後、コース上にオイルが出てしまったことによりレースは赤旗中断となる。
再スタートは中断される直前の周回完了の順位がスターティンググリッド順位に採用され、周回数は15周に。17番手からスタートした佐野だったが、中々ペースが上げられないながらも必死に走り続けた。少しでも前へと走らせるも、メインカーとTカーの細かい違いに苦しんでいたのだ。結果ライバルの転倒もあり、14番手でチェッカーを受けることとなった。
◆佐野優人コメント
事前テストでは少しセッティングを変えたくらいで後は走り込んだテストでしたが、アベレージタイムが全体的に良く、レースに向けて良いテストが出来たと感じました。
レースウィークに入ってからも初日から32秒台を出すことができ、予選は行けると感じていたんですが、新品のタイヤを2本使ったもののQ2に進むことが出来ませんでした。でも32秒台で周回することが出来たので、レースに向けてはかなり良い仕上がりになっていたと思います。なので日曜日の朝フリーで転倒してしまって、メインカーが使用できなくなってしまったのはとても痛手でした。Tカーはしばらく乗っていなかったので、レーススタートしてみたらクラッチノフィーリングが合わず、セットやマシンのちょっとした違いが自分にとっては大きな違いで、メインカーで掴んでいた手応えをTカーでは感じ取ることが出来ず思うように走ることが出来ませんでした。レース1周目で順位を落としてしまって、追い上げようとしたのですが全然思うペースが出なくて追い上げルことが出来ず、苦しくきついと感じるレースでした。
次戦の鈴鹿は地元での開催で、今回の予選までの良いフィーリングを覚えているので、鈴鹿でもう一度そのフィーリングに近づけていけたら自ずと結果はついてくると思っています。レースは2回あるのでどちらのレースもTOP 10に入りたいです。
ファンや関係者の方々、スポンサーの方々、家族、いつも応援ありがとうございます。次戦、鈴鹿でも応援をよろしくお願い致します。
■2024/9/9 Race Report
2024 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第6戦
スーパーバイクレースin九州 JSB1000クラス レースレポート
予選 / 12番手(1分49秒609)
Race1 / 12位(1分50秒533)
Race 2 / 10位(1分50秒318)
2024年9月7〜8日、大分県日田市にあるオートポリスインターナショナルレーシングコースにて、2024MFJ全二本ロードレース選手権第6戦が開催された。前週に行われる予定であったメーカー合同テストは台風のため中止となってしまい、今回は事前テストがない中での開催。更にJSB1000クラスは2レース制だ。レースウィークのみの少ない時間の中で、マシンを調整しレースを戦わなくてはならない非常にシビアな大会となった。
このレースウィークは木曜日が搬入日、金曜日はA.R.T.合同走行が2回行われた。A.R.T.走行1回目はマシントラブルが発生してしまい、時間をフルに使っての走行は出来なかったもののタイムは1分51秒509とまずまず。2回目の走行では、タイヤを変えコースイン。1分50秒746と更にタイムを更新することに成功した。これにより予選に向け良い手応えを掴み走行1日目を終えた。
土曜日は午前に予選、午後にはRace1が行われた。今大会は2レース制のため、予選タイムは1番良いタイムがRace 1のグリッドに、 2番目に良いタイムがRace2のグリッドに反映される。そのためそれを踏まえ予選を走る必要があった。佐野は予選開始と共にアタックを始める。1分49秒を計測することに成功するもその後間も無く、集団の後ろについてしまう。タイムアタックにはクリアラップが望ましい。そのためいったんピットに戻り、タイヤを交換し2回目のアタックに臨んだ。再び49秒を計測しピットに戻ると、Raceに向けチームとマシンのセッティングを調整。ここで予選は終了した。結果、Race1、Race2共に12番グリッドを獲得した。
Race1は予定より15分ほど遅れて14時半過ぎに開始された。気温は29.6度、路面温度は40度を超えていた。スタート後、1周目で順位を落とすも落ち着いて少しづつポジションを上げていく佐野。ライバル達の転倒が相次ぐ中、慎重に走り続け8周目には10番手につけるも他選手の転倒によりレースは赤旗中断となってしまう。その後、赤旗中断時のポジションでレースは再スタートされ、8周の超スプリントレースが開始となった。再スタートは、集団にのまれ数ポジション落としてしまうもプッシュする。思うようにペースを上げることができず苦しみながらもポジションを上げていった佐野は、Race 1を12位で終えることとなった。
日曜日、朝に行われたフリー走行ではRace 1で発見したマシンのネガティブな部分を調整し走行、Race1を超えるアベレージタイムを刻み、良い流れの中午後のRace2を迎えた。午後14時20分過ぎにスタートとなったRace2、スタートは成功するも 1周終了時には13番手となり、ひとつポジションを落としてしまう。この時、ライバル達が49秒台を刻む中、佐野はなかなかタイムを上げることができず苦しんでいた。しかしレースが中盤に差し掛かると周りのタイムは少しづつ落ちてくる。このタイミングで少しづつタイムを上げることに成功し、8周目には11番手、13周目には9番手までポジションを上げた。そして8番手争いに加わるも残り5周、ここまでの追い上げでタイヤが限界に近づいてしまう。なんとかポジションをキープしたいと考えるも、冷静にタイヤの状況を判断し、無理せず少しでもライバルに食らいついてくことを選んだ。その後、再び抜き返されて11番手になるもラストラップでライバルの転倒があり10番手に。そのままフィニッシュラインを通過、トップ10位以内での完走となった。
◆佐野優人コメント
今回、サスペンションが変わったことでポジティブなことが多かったけれど、もちろんセットを詰めなくてはいけないという課題があったので、金曜日はタイムこそ出なかったけれど色々なこと試すことが出来て有意義な初日になったと思います。
予選では前半思ったよりもタイムが出なかったけれど、セッティングを変えて50秒台にタイムを乗せることが出来たので更にタイムを詰めようとしたのですが、自分の中できちんと予選時間の組み立てが出来ていなかったせいで時間が足りずアタックしきれませんでした。反省しています。
レースでは、前半タイムを上げることが出来なくてもったいなかったけれど、周りのペースが落ちてきた時に自分のペースが落ちず追い上げることが出来て、レースの組み立てとしては上手く行きました。後半のアベレージタイムも悪くなくて更にプッシュすればシングルフィニッシュ出来るかもしれないと考えていたので、完走できなかったことはとても悔しいです。
次戦のオートポリスのレースでは、前半からペースを上げられるようになれば良い結果が得られると考えています。
ファンや関係者の方々、スポンサーの方々、家族、いつも応援ありがとうございます。今後とも応援をよろしくお願い致します。
■2024/8/26 Race Report
2024 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第5戦
もてぎ2&4 JSB1000クラス レースレポート
予選 / 17番手(1分50秒827)
決勝 / 18位(1分51秒165)
2024年8月24日〜25日、栃木県にあるモビリティリゾートモテギにて全日本ロードレース選手権シリーズ第5戦が行われた。今大会は全日本スーパーフォーミュラ選手権との併催となっており、全日本ロードレース選手権はJSB1000クラスのみ開催された。このコースは全長4801メートル、高低差は30メートルほどであるものの、ブレーキングがハードなコースだ。
後半戦初戦となる今大会、チームはマシンに前半戦とは大きく異なる変更をしていた。サスペンションのメーカーを変更したのだ。そのためレースウィーク金曜日に行われた2回のART走行は、マシンのセッティングに時間を費やした。タイムはまずまず、しかしこの時間はマシンへの理解を深め、レースに向けてポジティブな時間となった。
大会初日の土曜日、雨が降りそうで降らない曇り空の下、予選は12時45分から行われた。気温は予想よりも上がり、路面温度は50度ほどまで上がっていた。佐野は予選開始と共にコースインし周回数を重ねていく。途中セッティングを少し変更し再度コースに復帰するとタイムを更新、1分50秒台を記録する。そして更なるタイム更新を狙ったものの時間が足りず、予選は17番手となった。
日曜日、レースは12時40分、前日と同じく曇り空の蒸し暑い気候の中開始された。20周という長いレースであったため佐野は序盤、タイヤをマネジメントしながら慎重に周回数を重ねていった。レースが中盤に差し掛かるとライバルたちのタイムは少しずつ落ち始めてしまったものの、佐野はペースを落とすことなく走り続け少しずつ追い上げていく。9周目にはスタートから5つポジションを上げ12番手まで追い上げるも、ライバルも負けてはおらず14周目で13番手へ。しかし諦めずプッシュしていった。しかし残り2周を目前にエンジントラブルが発生。走り続けることは出来ずマシンをコース外へ。結果、チェッカーは受けられなかったものの規定周回数は満たしていたため18位でレースを終えることとなった。
◆佐野優人コメント
今回、サスペンションが変わったことでポジティブなことが多かったけれど、もちろんセットを詰めなくてはいけないという課題があったので、金曜日はタイムこそ出なかったけれど色々なこと試すことが出来て有意義な初日になったと思います。
予選では前半思ったよりもタイムが出なかったけれど、セッティングを変えて50秒台にタイムを乗せることが出来たので更にタイムを詰めようとしたのですが、自分の中できちんと予選時間の組み立てが出来ていなかったせいで時間が足りずアタックしきれませんでした。反省しています。
レースでは、前半タイムを上げることが出来なくてもったいなかったけれど、周りのペースが落ちてきた時に自分のペースが落ちず追い上げることが出来て、レースの組み立てとしては上手く行きました。後半のアベレージタイムも悪くなくて更にプッシュすればシングルフィニッシュ出来るかもしれないと考えていたので、完走できなかったことはとても悔しいです。
次戦のオートポリスのレースでは、前半からペースを上げられるようになれば良い結果が得られると考えています。
ファンや関係者の方々、スポンサーの方々、家族、いつも応援ありがとうございます。今後とも応援をよろしくお願い致します。
■2024/7/24 Race Report
2024 FIM EWC | Round.3 FIM EWC世界耐久選手権第3戦鈴鹿8時間耐久ロードレース 第45回大会
---数々の苦難を乗り越え、鈴鹿8時間耐久ロードレースを総合16位で終える---
■TEAM / KRP SANYOUKOUGYO RSITOH
■No.3
■Class / FORMULA EWC
■Machine / Kawasaki ZX-10R
■Result / Overall Qualifying Classification / 総合22位
・Rider Blue / 佐野 優人 / 02:08.264 ・Rider Yellow / 佐野 勝人 / 02:09.057
・Average of 2 Best Laps / 02:08.661
■Result / Final Ranking / 総合16位 / 213Laps / 6 Point
FIM EWC世界耐久選手権、鈴鹿8時間耐久ロードレースが今年もやってきた。
2024年度は、南海サポートライダー佐野 優人選手/佐野 勝人選手と、カワサキのベテランライダー柳川 明選手の三人体制で本大会へ挑む。佐野兄弟は昨年の2023年、優人選手はナショナルストッククラス2位、勝人選手は同クラス4位と上位を獲得。2024年は共にEWCクラスへスイッチし、最高峰の頂を目指し戦う事となった。
この戦いに臨む前、鈴鹿サーキット主催の8耐合同テストが6月4日(火)・5日(水)に開催された。現在、KRP SANYOUKOUGYO RS-ITOHは全日本ロードレース選手権も戦っているが、鈴鹿8耐のマシンは足回りのメーカが異なる。豊富な過去実績データと柳川選手の的確なアドバイスがアドバンテージとなり、チームとしてセッティングを大きく進める事に成功。ポジティブにテストを消化する事が出来た。
ついに迎えた8耐決勝ウィーク。水曜日開催公式テストの午前中に佐野兄弟が、各仕様の確認と慣らしを遂行。午後より柳川選手にスイッチし、テスト項目を消化中にアクシデントが発生。柳川選手がデグナー二つ目で転倒し、メインカーの修復を余儀なくされた。このタイミングで追い打ちをかけるかの様に、セットを詰めていきたいタイミングに降水。修復にスタッフを割かれ、コンディションが悪化する事態で、思うようにセッティングを詰める事が出来なかった。また、柳川選手の手首骨折が判明し、ドクターストップ。残念ながら、佐野兄弟2人での8耐挑戦がこの時点で決定した。
翌日にはメカニックの必死の作業により、メインカーの修復は完了。金曜日のフリー走行時には2台を乗り比べ、決勝に向けたマシンを決定し、予選に臨む事となった。
鈴鹿8耐予選は、2回のチャンスが与えられる。3名中上位2名の平均タイムが予選タイムとなり、チームとして02:08.661を計測し、22番手。残念ながらTOP 10 トライアルに進めなかったが、決勝に駒を進めた。
そして、7月21日午前11時30分、照り付ける太陽の灼熱の中、鈴鹿8時間耐久ロードレースがスタート。スタートライダーは佐野優人が務め、大きな混乱はなくオープニングラップは26番手で通過。一旦順位を落とすも、15位まで順位を上げ、勝人選手にバトンタッチ。順位は大きく変動はぜず、硬直状態が続いていたが106周目のピットストップで小トラブルが発生。メカニックが完璧に修復したが、少し順位を落としてしまう。その後、必死の追い上げで、165周目には佐野優人選手が2分9秒台を計測。ライダー共に疲れによるタイムのバラツキが発生しだしたが、なんとか前に食らいついていく。結果、総合16位でチェッカを受け完走。6ポイントを獲得し、KRP SANYOUKOUGYO RS-ITOHはKAWASAKI勢TOPの結果を残す事が出来た。
■佐野優人選手 コメント
今大会ではまず、予選タイム2分7秒台を出す事を目標にしていましたが、残念ながら僅かに届かなかった事が悔やまれます。決勝に関しては、安定したタイムを刻む事が出来ず、少し歯車がかみ合わなかったと思っています。
ですが、今回の気温、路面温度、2人体制で走り切った事や、チームの最多周回数を記録できたので、自分としては大健闘だったと思います。
来年の事はまだ決まっていませんが、また参戦できた時は引き続き全力で戦います。
皆様、応援ありがとうございました。
■佐野勝人選手 コメント
まずは、2人体制で走り切れた事は良かったと思います。柳川選手が残念ながら参加出来ないと決まった時は、体力的な不安が頭をよぎりました。しかし、テストなどで柳川さんから多くのアドバイスを頂けたので、マシンの方向性も早い段階で仕上げる事が出来ていて、今回の結果につながっただと思います。この状況下で最多周回数も記録できたので、満足しています。この機会を与えてくれたチームやスポンサーの方々に感謝しています。
■リザルト(ITS RESULTS WEBサイト)
https://www.its-results.com/ewc/2024/e0430b95-92bc-47aa-8a46-58e3be875f4b
■2024/5/27 Race Report
2024 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第3戦
スーパーバイクレースin SUGO JSB1000クラス レースレポート
予選 / 16番手(1分28秒515)
Race1 / 18位(1分29秒269) Race2 / 14位(1分28秒656)
全日本ロードレース選手権第3戦、SUGOラウンドが5月24日に開幕した。前週に行われた事前テストでは最終日に転倒があったものの、良い感触でテストを終えていた佐野は、期待と共にレースウィークを迎えていた。
レースウィーク初日の金曜日、午前に40分間、午後に30分間と2回のスポーツ走行が行われた。走り出しの感触は良く事前テストを上回るタイムを計測し、予選に向け着々と準備を進めていく。予選タイムも勿論重要ではあるが、決勝のアベレージタイムを底上げ上げる為、最適なセッティングを模索すべく調整を繰り返した。
今大会、JSB1000クラスは2レースだ。そのためタイムスケジュールがタイトで、ウィーク2日目の土曜はフリー走行の時間はなく、午前に予選、昼過ぎにはRace1というスケジュールであった。
午前9時10分、セッティングの改善を探りながらの30分間の予選が始まった。2レース制のため各ライダーは一発タイムだけでなく、2番手タイムも必要だ。そのためセッティングにかけられる時間はほとんどない。それでもチームと協力しできる限りの調整をしながら周回を重ね、28秒台タイムを計測。Race1のグリッドは16番手、Race2のグリッドは15番手となる。この結果を踏まえ、少しでも上位を狙うためにチームと協議し、やや賭けになるが大きくセッティングを変更しRace1に挑んだ。
Race 1は午後13時10分から始まった。スタート後、集団に飲み込まれ順位を落とすも必死に食らいついていく。中々タイムを上げることが出来ずに周回数を重ね迎えたレース後半、少しずつペースを上げ出した佐野は数台をパス。22周のレースを18番手で終えた。
日曜日は午前中にフリー走行 1本、午後にRace2というスケジュールであった。フリー走行では再びセッティングを変更、前日までより少し良い手応えを掴みRace2に備えた。
14時55分から始まったRace2、15番手からスタートするも 1周目でポジションを20番手まで落としてしまう。その後ペースが思うようには上がらないものの必死にプッシュしていった。そして周回数が15周を超え迎えたレース終盤、ペースを徐々に上げポジションを回復していくと、14位でチェッカー、ポイントを獲得することに成功した。
◆佐野優人コメント
レースウィークに入って最初の走行では、マシンの感触は良く感じたのですが、事前テストの最終確認中に転倒してしまった事で確認出来ていなかった部分の調整が、結果的にレースウィークの組み立てに影響が出てしまいました。
今回は普段より大きくセッティングを変更し、少しでも順位を上げようと試みたのですが、全てのピースを合わせきる事が出来ませんでした。Race 1もRace 2も苦戦しましたが、結果的にマシンの良い所の引き出し方も理解し、Race2でポイントを獲得できたことは良かったと思っています。
次戦は鈴鹿8耐後なので、まずは鈴鹿8耐でたくさんマシンに乗ってタイヤやマシンへの理解を深め、後半戦に活かせるようにしたいです。
ファンや関係者の方々、スポンサーの方々、家族、皆さんいつも応援ありがとうございます。引き続き応援をよろしくお願い致します。
■リザルト(スポーツランドSUGO WEBサイト)
・公式予選 ・公式予選2ndTime ・Race1 結果 ・Race2 結果